品質の改善

品質改善について、経験上いろいろ言いたいこと

設備・機械による品質不良の原因

 設備や機械のバラツキによる品質不良がある場合はいろいろな原因があります。
ひとつは、設備・機械の選定を間違えている場合です。また、設備・機械の保守・点検の不備が原因で不良を発生させている場合です。
難しいのは、設定条件が問題な場合です。設定条件が問題かどうかというのはノウハウも係わることで、判断が難しいところです。

 図面・仕様書通りに加工していないのも問題ですが、加工に関して、加工・製造会社におまかせで、お願いしていて結果に問題が起こった場合、どうするかです。
工程や方法に問題があるかどうかも、打ち合わせや合意があるわけではないので、いいもわるいもないわけです。

 以前にプラスティック成形品で、成型後、1日程経過すると、変形する部品が多発したことがあります。
上司と一緒に外注工場に確認に行ったところ、上司の指摘で、成型条件を確認したところ、作業標準書と実際の機械の成型条件で差があり、充填後の加圧時間が作業標準書よろ短いことがわかりました。
 上司の意見では、作業時間を短縮させるために、短くしていたのではないかとのことでした。
当時の私は、成型のことは、あまり経験がなく、あまり状況がつかめていませんでした。
 しかし、成型条件までは、取り決めてなく、結果が不良多発で、判明したことです。
その後は、成型条件も取り決めを行いました。
 このように、固有技術が影響する部分というのは、経験・ノウハウがないと、原因もなかなか掴めません。この場合は、上司に成型での経験やノウハウがあり、原因に対する”当たり”がついたということだと思います。
 その他の場合でもお互いに意見を出し合って詰めていくしかないでしょう。

 また、設備・機械の点検・清掃というのも大事な作業で、大抵の場合、5Sなどで定められていると思います。定められていない場合は定めるべきでしょう。その際は設備・機械メーカーの保守マニュアルや、サービス部門に問い合わせて、ユーザーとしての点検方法を確認して点検表を作成して実行すべきでしょう。また、消耗品がある場合は、寿命以前に交換するようにしたほうが、突然の故障で止まってしまう、というようなことがすくなくなると思います。以前に、工場内のコンプレッサーの潤滑油を潤滑油ののぞき窓の赤ラベルを下回らないように、追加注入すべきだったのですが、担当者が、引継ぎを受けていないために、見過ごしていて、コンプレッサーが焼き付いてしまい、交換しなければならなくなってしまいました。結果、代替コンプレッサーを借りてきたり、コンプレッサーの容量が足りなくて、工場の一部のラインを止めたりと、大変でした。不良ではありませんでしたが、生産が滞ってしまいました。その影響で不良が出てもおかしくはなかったと思います。