品質の改善

品質改善について、経験上いろいろ言いたいこと

データを把握する重要性

データを把握するのは重要だ、とよく言われます。言われるところは、事実の確認なわけです。ただ、言われる程、簡単ではありません。 データを把握するのはなかなか手間もかかり、真偽を確認することも大変です。さらに、大事なことがあります。そのデータが…

目的のない無駄取りは無駄

無駄をなくそう、という意見は正論です。一見、正論なので反対しにくいのですが、目的のないムダ取りは効果がすくないですし、効率の非常に悪いものです。 以前に、同僚の中に無駄取りに執着する人がいて、苦労しました。「5S活動」などの際には、やたら無駄…

品質改善は一生仕事

品質改善は一生の仕事である、と言われます。少し大げさではないか、と思ったこともあります。 品質管理部門にずっといるかどうかもわからないわけですし。 しかし、品質管理の仕事を行っている限りは、とことんこの仕事をやり遂げるべきでしょう。 しかしな…

問題解決の方法

製造工程で不具合が発生した場合や苦情が発生した場合などは、対処する方法を関係者で考え、応急的な処置を直ちに行います。至急に行う必要があることがほとんどだからです。 そして、一応の対処が終わった後に、この問題がなぜ発生したのか、今後起こさない…

品質改善で変えていいものと変えてはいけないものと

改善で、変えていいものと変えてはいけないものがあるといわれます。変えてはいけないものとは、企業が絶対守らなければならないと考えているものでしょう。 絶対に変えてはいけないものとは何でしょう?それは、品質であったり、安全であったり、コアコンピ…

品質改善での標準

改善か改悪かわかるのは、標準があるからだという話があります。改善とは、何かを変えるということ(通常は良いと思われるほうへ変えること)なわけです。良いと思っているほうへ変えるためには、標準と比較して確かに良い変更だと判断する必要があります。…

設計品質について

品質には、「設計品質」と「製造品質」があると言われます。「設計品質」とは、顧客にとって魅力ある性能や機能やデザインを具体的に考え、これをあらわした仕様書や図面の品質になるとされます。これは企画・開発でつくり込む品質で、企画部門や開発部門、…

後工程はお客様

これは簡単にいうと「お客様に接するときと同じような丁寧さで、後工程の担当者が業務を進めやすいように自身の業務を引き渡す」ということです。「 次工程はお客様」という考え方が実践されると、業務を引き継ぐ次工程の担当者は、効率よく業務を行うことが…

品質管理での定量化

品質管理を定量化すると言えば、当たり前だろうと思われるでしょう。確かに、定量化された品質管理は多くの場合行われていると思われます。ただ、皆さん、いろいろ悩みながら、改善しつつ行っているのではないでしょうか。少なくとも私達はそうでした。品質…

事実に基づく管理

最近の品質管理は,科学的な管理を目指しているといわれています。科学的を“事実と論理を重視した考え方や行動”という意味にとらえると、品質管理で、事実を重視することは基本的なこととなります。 事実に基づく管理は,経験や勘のみに頼るのではなく,事実…

見える化

私は外注工場へ行った際に、現場で「何か問題はありませんか?」と 聞いてみることがありますが、「特に問題はありません」と答える工場が多いものです。今、緊急に問題を抱えている場合を除いて、このような返事が多いようです。では、何も問題がないのかと…

品質苦情が発生する場合

苦情というのは、生産、提供側からは思いもしないことから発生します。しかし、それは、後から考えてみれば、検討不足から発生することが多いものです。そして、それは数字で確認すべきものだと思います。 以前に、関連する業界ではありますが、今までおつき…

品質向上のための集団活動

集団活動をきちんと行うことは大事ですが、その例として5S活動を上げてみたいと4思います。 5S活動とは、 整理(Seiri) ー要るものと要らないものに区別して、要らないものを処分する 整頓(Seiton) ー要るものを使い場所にきちんと置く 清掃(Seisou) ー身の回…

品質向上のための人の管理

今回は、"4M"のなかで人(Man)の管理について、話をしてみたいと思います。品質に限らず、人の管理というのはなかなか難しいところだと思います。また、部門によっても悩みどころや育成の方法等、いろいろあると思います。企画、設計・開発、製造、営業、品質…

品質向上のための「方法」の管理

今回は、"4M"のなかで方法(Method)について、話をしてみたいと思います。品質に関していうなら、方法というのは、いろいろ考えられます。製品の企画の方法、設計・開発の方法、製造の方法、営業の方法など。 そのなかでも、品質によく関係するのは○ 設計・開…

品質向上のための材料の管理

今回は、"4M"のなかで材料(Material)について、話をしてみたいと思います。品質に関していうなら、材料の選定というのは非常に大事です。新規製品の開発の場合がそうですし、苦情、リコールで変更する場合もそうです。従来とほとんど同じ設計であるなら、材…

品質向上のための設備の管理

"4M"というのは、人(Man)、機械(Machine)、材料(Material)、方法(Method)という4つで、モノ作りの要素です。品質管理を考える際の要素なわけですが、最近、"4M"では不足だという人が出てきて、検査・測定(Measurement)を加える考えもあるようです。合わせて…

全数検査相当へ

製品や部品の信頼性を確保するために、検査工程があり、不良品を後工程や、市場へ出さないようにしています。このように、製品や部品の品質を保証するための検査業務というのは、生産性からいえば、付加価値を生み出さないものです。なので、大抵の検査業務…

不良を防ぐための心構え

不良を防ぐための心構えを考えた場合に、いろいろありますが、大きくは次の3つを言われることが多いように思います。それは、 1.3H2.4M3.5S です。"3H"とは、初めて(Hajimete)、変更(Henkou)、久しぶり(Hisashiburi)という言葉の頭文字です。これは、…

製品と安全性

製品と安全性の問題は難しいもののひとつです。これは、メーカーがコスト削減のために安全性に手を抜いているから、ということではなくて、お客様の要望と安全性とのせめぎあいの問題が大きいためでもあります。 特に、趣味に係わる製品程、難しいように思い…

品質管理で法令

品質管理部門にいて、何に一番気を使うかといわれると、"ルール"、つまり、製品やサービスが色々な規制、規定に違反していないかということです。以前に、日本企業の品質不正などが色々いわれた際に、経営雑誌にかかれていたことがあります。企業ビジネスで…

品質管理の中の日常管理

品質管理の仕事の中で重要な仕事のひとつに「日常管理」というものがあります。標準どおり仕事をおこない、その中で標準化の不完全さを見つけたり、改善活動をおこない、それらを標準書などに追加、改訂をおこないます。 「日常管理」の対象は「異常」です。…

品質管理に必要な統計知識

品質改善を行う際に、統計的知識は必要か。この質問には、はっきり答えることは難しいですね。企業によって品質管理のやり方が違うので、一概に言えないような気がします。 他の企業のやり方をあまり知らないので、私の会社の話をします。10年程前になるで…

品質向上でコスト低減になるのか

品質改善を行う際に、品質を向上させることで、コスト低減に結びつくのか?と疑問に思うことがあるのは確かです。これを言ってしまうと、品質管理部門の人間としては、身も蓋もない、ということになってしまうのですが、企業人としては、いつも悩みながら仕…

品質管理と数値化

品質改善を行う際に、数値化というのは重要だと思います。無理やり数値化するのは問題ですが、数値化できると、後々のデータ処理が飛躍的に向上しますし、関係者の理解の共有がしやすくなります。逆に言うと、数値化できていないと、共有できていない可能性…

品質改善では重点指向で

品質改善を行うときに、苦情などの不具合項目がいろいろあり、全ての項目を是正するには、時間もかかり、経費もかかるので、どれから手を付けていけばいいのか迷うことがあります。 こうした場合、品質管理では、重点指向で取り組むように言われます。苦情な…

品質問題解決のスタートは

品質問題解決のスタートはまず「分けること」でしょう。必ずとは言いませんが、「分けること」から始めることは多いです。 いろいろなことが組み合わさっていると、何が何だかわからないので、まずは、いろいろ分けてみて、解決のきっかけをさがします。 問…

品質苦情はなぜ起こるのか

品質苦情はなぜ起こるのか? これは、私が品質管理担当になって1、2年の頃、苦情品を担当した営業担当者からの質問です。質問というより、文句ですね。彼と話したのは電話でだったのですが、「なぜ、欠陥品が市場に出てくるのか?」ということです。そのとき…

計測の際のSI単位系

品質管理、品質保証の業務の中で行う測定時には、原則として、SI単位を使用しています。1992年(平成4年)に計量法が制定されて、原則として、SI単位系(国際単位系)を使用するよう推奨することになりました。ただ、取引や証明では規定されます。SI単位系でない…

品質管理の本筋

品質管理、品質保証の目的とは何か。お客様の満足度を上げることです。単純に言えば、ライバル他社の製品やサービスより良いものを提供することだと思います。そうすれば、お客様は喜んで下さり、その製品やサービスに対価を払って下さります。これは、言う…