品質管理での定量化
品質管理を定量化すると言えば、当たり前だろうと思われるでしょう。
確かに、定量化された品質管理は多くの場合行われていると思われます。
ただ、皆さん、いろいろ悩みながら、改善しつつ行っているのではないでしょうか。
少なくとも私達はそうでした。
品質データには、定量化しにくいもののありますが、ここでは定量化できる
データについてお話します。
品質データとして扱うデータ(というより扱いたいデータ)は、
〇蓄積されたデータ
1.検査結果データ
2.不良データ
3.苦情データ
などでしょうか。
しかし、このようなデータがあっても、理解しやすい形にまとめるためには
そういったデータを選択したり、集計したりするシステムが必要になります。
データの塊だけあって、あとはExcelやAccessなどの処理ソフトだけというので
あれば、処理できなくはないですが、時間がかかりすぎて実際のところ、実現
は難しくなります。
何らかの処理システムが必要になると思います。そして、そのシステムに
よって、可能な処理もある程度制約されるのだろうと思います。現実的には、
そのシステムで出来ないことは処理不可能です。
しかしながら、そういったシステムがあれば、いろいろなデータ処理ができます。
現在では、コンピュータ+記憶システムというのが代表的だと思います。
自社システムか、管理・運営を外部に任せたものかはわかりませんが、そのような
処理システムが多いのだろうと思います。
そういったシステムを使って何をするのか。
1.過去のデータを見ることで、改善すべき点が判る。
2.改善の目標値を数字で決めることができる。
(例えば、苦情率〇〇%以下、など)
3.気づいていなかった問題点を浮かび上がらせること。
(定量化することで、問題点に気付くことがある)
そのように、蓄積されたデータを利用して、改善目標を決め、改善を行い、
改善を行った結果の確認を行うわけです。
この過程で定量化を行うことで、
〇どの程度の改善を目指すのか。
〇どの程度の改善が実現できたのか。
を、数字で掴むことが重要です。数字で掴むことで、その改善の
容易さ、困難さがつかめてくるからです。
このように、品質管理活動は「数字」が重要になってきます。
また、そのために、データ処理システムの存在が重要です。しかしながら、
今まで使ってきたからという理由で、惰性的に使用しているのが普通ではないでしょうか。
時には、システム全体の処理の流れそのものの適否を考えることも必要かも
わかりません。なかなかしんどいことですけどね。
以前に、苦情データに、お客様のコメントを追加しようとして、システム改造費用が
高すぎて断念したことがあります。こういったことも、世の中の情報システムの進化などで可能にならないか、見ていきたいと思っています。