品質の改善

品質改善について、経験上いろいろ言いたいこと

製品品質の把握

 製品品質の確認としては、市場での評価がまず有ります。そして、市場評価で解り易いのは「苦情」です。
 この「苦情」の状況を把握するためには、やはり、苦情情報を管理するシステムが必要だろうと思います。
仕事量的にも、一部門の一担当者が処理できるものではないと思うからです。
また、こういった苦情情報を基にグラフ化したりすることで、いろいろな状況を見える化することで、品質状況の理解を深めたり、改善するためのヒントを得たりすることが出来るようになります。
 なので、品質改善のためには、このようなシステムを持つというような投資は必要となってきます。
いきなり大きなシステム構築は無理でも、小さなシステムからでもよいので、持つべきでしょう。
 そうしないと、現在の品質状況を短時間で把握することは難しいいものになるでしょうから。
 現在のいろいろな情報システムを利用すれば、なんとかなるのではないでしょうか。
例えば、クラウドストアシステムと簡単なアプリシステム(出来るだけ汎用のアプリが廉価でできると思いますが)で、昔ほど、高価にならずに構築できるような気がします(半分くらい、無責任に書いていますが)。
 やはり、現状を数字で掴めるというのは、品質管理上、大事です。
何にしても、現実を把握することは、品質管理の基本だと思います。
このことは、経営陣にも理解していただきたいですね。また、品質管理部門としては、経営陣に理解して貰えるように努力すべきだと思います。
 以前に、東南アジア向けの輸出品が段々増えて行って、苦情もそれなりに増えてきたのですが、苦情データが苦情システムに記録されていないことが判りました。それは、東南アジア向けの苦情は、別部門が管理していて、通常の苦情システムに載っていないわけです。ここでややこしいのは、東南アジアで販売している製品は、国内でも
販売している製品なので、国内で販売している分の苦情データは、苦情システムに搭載されているわけです。それで、苦情率などを見ると、結構低い苦情率なので、あまり問題が内容に見えるわけです。製品自体も、廉価帯のものであり、構造も比較的シンプルなので、あまり問題はないのかな、と思っていたわけです。
 ところが、東南アジアからの苦情が多いようだという話を聞くわけです。どうも、向うでの使用方法や環境がちがうのか、何か状況が違うようです。東南アジアの分も苦情管理システムに組み込んで、現状を詳しくわかるようにすべきだと、言ったのですが、私が辞める時まで、組み込まれていなかったようです。今現在、どうなっているのかわかりませんが。システムの改善費用と効果の比較になるとは思いますが、詳しい品質状況を把握できるようにすべきだと思います。
 こういったシステムの見直しと云うことも、定期的に行うべきだと思います。今現在の品質情報が適切に見れるようになっているかということも大事なことだと思います。