品質の改善

品質改善について、経験上いろいろ言いたいこと

品質改善は一生仕事

 品質改善は一生の仕事である、と言われます。
少し大げさではないか、と思ったこともあります。

品質管理部門にずっといるかどうかもわからないわけですし。

しかし、品質管理の仕事を行っている限りは、とことんこの仕事をやり遂げるべきでしょう。

しかしながら、改善を行っていくと、同じやり方では、限界がきます。
もうやることがない、と思われてくるのです。実際、これ以上どう進めたらいいのかわからなくなるわけです。
 では、どうすればいいのか。どう改善しらいいのか。
考え続けることしかないような気がします。
そこで、今までと同じやり方の方向で考えていると、良いアイデアはなかなか出てきません。
今までのやり方を置いておいて、考え続けていると、「こうすればいいんじゃないか。」というアイデアが浮かんでくるものです。
 いままで改善したと思うところも、再度見直してみると、別の改善のアイデアが出てくるものです。
 品質改善は製品開発に通じるところがあるかもわかりません。製品開発は常に、より良いものを市場から求められます。これは、以前に、新製品の図面が流出して問題になったことがありました。
 この問題自体は、協力会社のセキュリティの甘さから発生したもので、セキュリティの見直しを行い、対策がとらえました。しかしその際、技術担当役員(オーナー一族の人でした)の言葉には、びっくりしました。「情報は流出しないように、セキュリティはしっかり守るべきだ。しかし、真似られても、
それより先に、新製品を開発していけばいいんだ。」と。この強気というのか、ポジティブというのか、その考え方にびっくりしたことを憶えています。
 新製品を出した瞬間から(本当は出す前から)、もっと良いものを考えているべきなのです。そして、他の追随を許さない、ダントツの開発力を目指すべきなのです。
 品質の改善も同じだと思います。品質の改善を行ったら、すぐに(または、その改善の途中から)さらなる改善の準備をしているべきなのです。そうしないと、他社に後れを取ることになりかねません。
 不断の改善を行うと同時に、スピードも伴うものです。時間を掛けていては競争に負けてしまいます。
 つまり、現状に満足するということは、進歩を拒否するということです。これでいいと思ったときから停滞が始まるわけです。
 ではどうするのか。常に、勉強だと思います。より新しいやり方。新しい技術。新しい材料。。。
 勉強するべきことは、無限に近くあることでしょう。しかし、掛けられる時間は限られています。
 考えられる中で、より効率的な方法で勉強し、改善の方向をを常に探っていくべきなのだと思います。
 
 すこし、説教染みた話になってしまいましたが、品質改善は一生仕事という考えで行うべきなのだろうと思っています。