品質の改善

品質改善について、経験上いろいろ言いたいこと

不良を防ぐための心構え

 不良を防ぐための心構えを考えた場合に、いろいろありますが、大きくは
次の3つを言われることが多いように思います。それは、

1.3H
2.4M
3.5S

 です。"3H"とは、初めて(Hajimete)、変更(Henkou)、久しぶり(Hisashiburi)という言葉の頭文字
です。これは、不良を出しやすい(出やすい)タイミングなので、気を付けましょうと
いうことです。製品や工程が変化するときは、不良や問題がでるものなので、気を付けましょう
ということですね。変化点に気をつけろということです。
 "4M"というのは、人(Man)、機械(Machine)、材料(Material)、方法(Method)という4つで、
モノ作りの要素です。"人"で考えると、初めて作業する人、作業員が変わった場合、
久しぶりに作業を行う人などはそのまま作業に向かうと不良が増える傾向にあるので、
作業手順などの見直しをしてもらう、理解できていないところや、忘れてしまっていることなどがないか
確認するということです。
 機械や材料、方法なども、初めての場合や、変更になった場合、久しぶりに行う場合は、確認や
見直しを行うということでしょう。そうしないと不良が増えますよ、ということですね。
要するに、4Mは不具合の要因になるので、変化時には気を付けましょうということです。
 "5S"は、工場などでは基本的なことなのですが、整理(Seiri)、整頓(Seiton)、清掃(Seisou)、
清潔(Seiketsu)、躾(Shitsuke)という5つの言葉の頭文字を集めたものです。
 
5Sとは、
 整理------要るものと要らないものを区別して、要らないものを処分する。
 整頓------要るものを使いやすい場所にきちんと置くこと。
 清掃------身の回りの物や職場をきれいに掃除して、いつでも使えるようにすること。
 清潔------整理・整頓・清掃を維持し、きれいな状態に保つこと。
 躾---------職場のルールや規律を守り、習慣づけること。
 と言われています。
 5Sとは、業務効率を上げる方法だと思うのですが、それを進めて、経営効率を上げることだと
いう人もいます。
 簡単に言ってしまうと、生産や業務のための準備が出来ていることだとおもいます。
 例えば、4Mの内の機械(Machine)でいえば、
3Hのタイミングで、機械について、5Sを徹底することで、不良や不具合を未然に防ぐことだと思います。
4Mの他の要素でも同じです。そうすることで、不良を防いでいくわけです。
 不良を未然に防ぐためには、3H、4M、5Sをシステマティックに行っていくための、仕組みを作り、
具体的な手順を作っておかないと、なかなか簡単には出来ないのですがね。各社、知恵を絞り、汗を流して
実行されているのだろうと思います。

 不良を未然に防ぐ心構えとして書きましたが、結局、気を付ける時期と要因と、さらに実行する徹底さになりますかね。