品質の改善

品質改善について、経験上いろいろ言いたいこと

品質向上のための集団活動

集団活動をきちんと行うことは大事ですが、その例として5S活動を上げてみたいと4思います。

 5S活動とは、
 
整理(Seiri) ー要るものと要らないものに区別して、要らないものを処分する
 整頓(Seiton) ー要るものを使い場所にきちんと置く
 清掃(Seisou) ー身の回りのものや職場をきれいに掃除をして、いつでも使えるように

       する
 清潔(Seiketsu)ー 整理・整頓・清掃を維持し、誰が見てもきれいで
         わかりやすい状態に保ち、きれいな状態を保とうという気持ちに

        させる
しつけ(Shitsuke)ー 職場のルールや規律を守り、習慣づける
 
 の五つを行うことです。
 
5S改善の目的は、作業のしやすい職場環境をつくり、作業のバラツキを無くして品質と生産性を高めることです。
5S改善を実施する効果は、これだけではありません。
他の目的も掲げて取り組む場合もあります。
改善のイロハを習得するための5S改善もあります。
5S改善は、他の様々な改善においても役立つ、改善の進め方のイロハを学ぶことが
できます。
価値観の転換を図り、創造性開発のためにも5S改善は役立つといわれています。
整理改善では、整理基準を明確にして、今の仕事の価値を見直し、仕事の新たな価値を
探求するからです。
標準化を進め組織力・チーム力を高めることにも5S改善は効果を発揮します。
必要なモノを判断する基準や、使いやすい整頓の基準を定め、共有することで、
作業がうまくかみ合い、スムーズな仕事ができるようになるからです。

 このように5S活動を行うことで、いろいろなメリットがあると思われますが、
私は、その中でも、グループ全員で行うことに意義があると思っています。
逆に言えば、全員で行わなければ、効果は少ないと思っています。
例えば、「整理」ひとつ取っても、全員で話し合って、全員が納得しなければ
活動を進めることは難しいでしょう。その話し合いの中で、各人の考え方の違いも
解ってくるでしょうし、また、グループとして成果を出すためには、考えを合わせる必要性もわかってくるかと思います。

5S活動を例に上げましたが、企業の中での集団活動は、やはり、成果を出すことだと思います。
集団として、どうやって成果を出していくのかということを、実際に学べるのは、こういった小集団活動だと思います。
人の考え方を理解して、また自分の考え方も理解してもらう。その上で、どうやって、目的に向けて進めていけばいいのか、というノウハウを身につけていく。こうしたことが出来なければ、企業としての成果は上げにくい。また、上げていかなければいけないのだと思います。
ただ、前にもいいましたが、集団活動はいかにしてモチベーションを上げるかというのが大切です。
その前提として、やはり、「評価」というのが大事であろうと思います。ここは、管理職の方が苦労するところではあるでしょうが、なんとか、部下の「やる気」を引き出していただきたいと思います。