品質の改善

品質改善について、経験上いろいろ言いたいこと

異部門の人と品質改善を行うには

品質管理では異部門の人達と一緒に、品質を改善する必要に迫られることが多いと思います。
異部門というのは、

企画
開発・設計
資材・故買
生産技術
営業・販売
サービス

などです。
 通常、付き合いが多いのは、製造工程の人や、外注工場の人達です。
しかしながら、上述のように、いろいろな部門の人達とお付き合いするのも事実です。
それは、品質に関係する問題が色々な部門の管轄で発生するからです。
 そして、それらの問題は、彼らの協力がなくては解決しないことが多いことも事実です。
ところが、品質問題に詳しくない人は、とにかく、品質問題は品質管理、品質保証担当者に「丸投げ」という人もいます。「とにかく、お願い、わからないので。言ってくれたら協力はするけど。」という態度です。
口に出すか、出さないかの違いはあっても。
なので、問題解決に対しては、”待ちの姿勢”になる人がいます。品質管理担当者の指示を待っているわけです。
 ここで、問題に対して話し合いを進める際に、
 当該部門の人の当該部門の固有技術の経験と理解力
 当該部門の人の品質改善に対する技術の経験と理解力
 品質管理担当者の当該部門の固有技術の経験と理解力
 品質管理担当者の品質改善に対する技術の経験と理解力
 
 のかみ合わさり力の度合いで、お互いの理解と討論の進み具合が
変わってくるように思います。

 というのは、品質問題を解決するに当たって、一般的に、次のように進めていくとおもうのですが、

解決のステップは、
1.問題テーマをはっきりさせる
2.問題たいして事実から現状の把握
3.目標値目標の設定
4.原因分析
5.カイゼン対策立案/実施。
6.効果の確認
   効果を測定して、PDCAを回します。
7;歯止め/標準化
   定着させる仕掛けをつくり、再発防止します。


のようになると思います。
これらのステップを進めていく際に、スムーズにいくかどうかということと、検討の深さも違ってくるように思います。
では、どうするのか。
お互い、当事者であることを自覚することとあわせ、お互いに良いと思うことを討論し合うことでしょう。
当たり前ですが、当該部門の担当者は、当該部門の固有技術は、品質管理担当者より詳いわけです。
また、通常、品質改善に対する技術の経験と理解力は品質管理担当者のほうがくわしいでしょうから。

ここで、品質管理担当者は、解決のステップの流れを最初に説明し、方向を示しておくべきでしょう。
あとは、解決のために、固有技術のアドバイスを求めるべきだと思います。

ようするに、協力し合って、解決を図れば、早く進むのですが、当該部門の管理職の理解がないと、進む速度が遅くなります。その場合、もっと上の人から言って貰わないと、進まないことが多いのも、現実ではあります。