品質の改善

品質改善について、経験上いろいろ言いたいこと

品質改善のためのネタ探し

 品質改善に関して検討するときに、色々なネタを頭の中で思い描きます。
それは、現場を見に行って検討したり、製品・部品を見たり、触ったりしながら、いろいろ考えるわけです。
 問題解決の方法、改善のアイデアを検討するわけですが、結局は、自分の頭の中にあるいろいろなネタをもとにひねくり回しているように思います。
これは、品質改善に限りません。他の業務でも言えることです。
 若い頃に、上司に言われたことですが、「アイデアというものは、結局、頭の中にないものからは出てこない。」
ということです。全てその通りかどうかはわかりませんが、大概、そうなのだろうと思うわけです。
 孫悟空がいろいろ走り回った挙句、お釈迦様の掌の上でしか動いていなかったというようなことなのでしょう。
お釈迦様の掌以外のことは、なかなか人に教えてもらうか、第三者的な情報を得ないと解らないものです。
 まず、考えてみますと、ネタ元は、
 1.自身の経験。
 2.見聞きしたこと。
 3.関係者の意見・体験談。
 4.先輩・同僚の意見・体験談。
 5.上司の意見・体験談。
 6.付き合いのある業者、関連会社の意見・体験談。
 7.展示会で見聞きしたこと。
 8.講習会で見聞きしたこと。
 9.書籍・文献で理解したこと。
 10.Googleに訊いてみる(”ググってみる”)。
 11.他社の失敗。事故を反面教師とする。
 
というようなものがあるわけです。
 このように、自身の頭の中のネタ以外にも触れてみて、更にそれらに触発されて、また旧知のものと一緒に検討することで、新たなネタを生み出していくこともあるのだと思います。
 そういう意味で、会議というのは自身の頭の中にないネタに触れる貴重な場であるのかもわかりません。
 上司は、上の人や、横のつながりからの情報と、部下の現場の情報や部下の違った考え方によるネタを知る。
部下は、自身の知らなかった上司の情報や上司の経験や意見を元に新たな意見がでることもある(出ることは少ないかもしれませんが)。

また、同僚同士から得られる情報であるとか、他の人の体験談や意見・アイデアなどに触れることがあるわけです。

 ただ、そこで新しいアイデアを思いついた人は、自身の功績だと思ってしまうかもわかりませんが、その場の他の人の意見が引き金になっていたかもわからないということを承知しておくべきでしょうね。なかなか難しいことですが。

 年齢に係わらずそう思う人はいるのですが、特に、若い人ほど、自身が思いついたアイデアはすべて自身の能力のおかげだと思ってしまう傾向が強いように思います。そういう態度に出る人は、段々と周りから情報を貰えなくなっていくように思います。
 嘘でもいいので(心で思っていなくてもよいので)きっかけとなったと思える人達には、「助かりました。」と言っておくべきでしょうね。そうしないと、周りから相手に

されなくなっていくかもわかりません。本当は心から感謝するべきなのですが、これは上司が諭すべきかもわかりません。