品質の改善

品質改善について、経験上いろいろ言いたいこと

部署内文書の棚卸し

 仕事で使用する文書や記録類の管理について話をしたいと思います。
まず、記録類の保存期間ですが、記録類は保存期間を決めていて、期限が来ると廃棄します。
正式には、期限が来た年の年末に廃棄します。つまり、去年の今ごろ作成した記録(例えば、部品検査記録など)が期限が1年だとすると、今年の年末に廃棄するわけです。紙の記録だと焼却処理がされ、電子ファイル類だと消去されます。また、文書類で不要になったものは廃棄処分することもあります。
通常の棚卸しはその時期に行われます。
 しかし、私共の会社では、毎年、春の連休前後に品質マネジメントシステムであるISO9001の内部監査が行われます。この内部監査は社内監査員が行うものです。内部監査は、ISO事務局からくる自己チェック表に従って自己チェックを行い、結果を記入し、ISO事務局へ送り返します。この自己チェック結果をもとに、ISO事務局から指名された部署が、内部監査を受けることになります。
 また、夏場には外部からわが社のISO9001の維持状況を審査する外部審査も行われます。内部監査を受けた部署が外部審査も受けることになっています。
 ここで、主としてこの内部監査時に絡めて、文書類の見直しを行っています。
この内部監査前の自己チェックは正直に申請することが求められますので、ISO9001関係の文書、記録、情報類の更新や改訂、廃棄などがルール通りに実行されていることが必要です。
 そこで、内部監査前に部署内の文書類や記録類、情報類の見直しを行うわけです。記録類の廃棄などは年末に行われているはずですが、稀に廃棄忘れが発見されることがあります。
1.記録類の廃棄忘れがあれば、廃棄処理を行います。
2.年度毎の方針に変更があれば、それに係わる変更文書や記録類、情報類の見直しを行います。
3.また、人事異動に伴う文書、記録、情報類の内容の適正の可否を確認します。
4.記録類の保存期限を過ぎたものの廃棄処理は年末に行っていますが、その見逃しがないかもここでチェックします。
 年度の方針に変更があれば、部署の実行計画や個人の実行計画に変更があるはずで、実行計画の適正さを確認します。
 また、ISO9001関係に限らず、文書の改訂、廃棄などが適正に処理されているかのチェック、記録類が保存期限を過ぎていないかのチェック(保存期限の来ているものは、期限の来た年度に廃棄されているはずですが)。
 さらに、品質管理部門では、資格の必要な業務のありますし、異動してきた人達に対する教育も必要です。その教育計画表も作成しているはずですし、計画通りに進行されているかどうかの確認も必要です。
 そして、人事異動に伴う、業務分担の変更もあるはずで、業務分担表の更新の確認も必要となります。


 他に、具体的な文書類記録類などを例として掲げてみます。
① 部署および個人の目標管理表       
② 是正処置報告書一覧        
③ 検査員登録票
④ 部内年間教育計画日程表
⑤ 部内スキル記録&教育経過表
⑥ 職務分担表
⑦ 情報管理リスト
⑧ 妥当性確認有資格リスト

 などです。他にもありますが、省略します。
 
 こういった文書類、記録類、情報類の適正な管理(有効性を維持する管理)も、品質管理部門では結構大変なのですが、品質管理部門に限らず、効率的に業務を行うには大事な処理です。
 監査の有る無しに係わらず、粛々と行いたいことです。