品質の改善

品質改善について、経験上いろいろ言いたいこと

2019-01-01から1年間の記事一覧

発注品の品質を確認する

製品で必要な部品や材料を購入する場合に、品質要求の厳しい発注品は相手先のQC工程表を要求したいものです。 QC工程表とは、1つの製品の原材料・部品の購入から完成品として出荷されるまでの工程の各段階での、管理すべきことや管理方法を工程の流れに沿っ…

品質不具合の再発防止

品質不具合の再発防止を防ぐには、問題が起きた時に、プロセスや仕事の仕組みにおける原因を調査して”取り除き”、もう二度と同じ原因で問題が起きないように対策するということです。そのためには、1.「なぜ、そのトラブルが発生したのか?」と考えること…

外注移管時の品質保証

外部から調達する原材料や部品の品質不良は、後工程の自社の加工ラインや組み立てライン、そして、また、他者の組み立てラインなどにも大きな生産問題を引き起こします。 結果的に、顧客への品質保証にも問題を起こすことになります。車のエアーバッグ問題で…

品質改善時の標準化について

ここで品質改善と標準化というものを考えてみたいと思います。品質改善と標準化は、セットで言われることが多いものです。通常は、工程不良や製品苦情などの品質問題を改善した際に、作業方法や設備の設定条件を変更し、作業標準書の内容を変更することで、…

部署内文書の棚卸し

仕事で使用する文書や記録類の管理について話をしたいと思います。まず、記録類の保存期間ですが、記録類は保存期間を決めていて、期限が来ると廃棄します。正式には、期限が来た年の年末に廃棄します。つまり、去年の今ごろ作成した記録(例えば、部品検査…

品質管理で必要な文書を見える化しておくこと

品質管理関係で使用する文書に関しては、以前は書籍などで触れることはあまりありませんでした。あったのかもわかりませんが、私は目にしたことはありませんでした。私が目にしなかったのは、品質管理関係や品質改善関係の実用書が多かったせいかもわかりま…

測定機器のチェックの必要性

品質管理だけではないのですが、色々な局面で測定機器を使用することになるものです。工程での検査や、部品の受け入れ検査、製品の出荷検査。また、設計・開発での試作品のチェックなど。 このような検査やチェックに際して寸法チェックや質量チェックといっ…

品質管理のPDCAとは

品質管理の基本的なことを述べてみたいと思います。品質管理の書籍などに書かれていることですが、「PDCA」という言葉があります。管理のサイクルとして、「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」、「Action(改善)」を実施していくことで、品質を改善…

品質管理とは

突然ですが、品質管理とは何か、と言われてどう答えるか。これは、私が若い頃悩んだ質問です。 私は、入社時から品質管理部門だったわけではないので、いわゆる新入社員教育としての「品質管理部門とは」とか、「品質管理とは」などというレクチャーなどはあ…

設計品質の確認

品質には大きくわけて、設計品質と製造品質の二つがあります。種類や範囲が広いのは、製造品質の方です。品質不具合の理由も多岐に渡り、苦労するものです。しかしながら、製造品質に関しては、量産に移行した後でも、改善の方法がなくはないのです。製造方…

品質改善のための定石

工程不良や製品苦情などに対する品質改善のためのやり方としての定石はQCストーリーであろうとおもいますが、私の確認の意味もあり、説明してみます。 QCストーリーにはいくつかの型があるのですが、問題を解決していく「問題解決型QCストーリー」がメインで…

品質改善の際のPDCAサイクル」

品質改善の際にはPDCAのサイクルを回して、改善を行います。私達がPDCAのサイクルを回す機会が多いのは、小集団活動でのことが多いと思います。PDCAのサイクルは P:Plan -計画D:Do -実行C:Check -確認A:Action -行動 の四つのステップを回して改善を図ること…

カスタム測定器の開発

測定機の導入のときに少し述べましたが、測定機を導入する際は、仕様を決めます。 測定機の目的は大きく分けて三つあります。 1.強度測定2.耐久測定3.機能測定 1.の強度は、比較的に汎用の測定機で行えることが多く、決めた仕様が合えば、価格を調べ…

ソフトウェア機能を持っている製品の妥当性を確認する

製品にソフトウェア機能を持っている(内含している)製品の妥当性を確認することは、大変です。 私共はそういった製品の企画案は作成しますが、電子回路やソフトウェアの設計は出来ません。当然ながら、ソフトウェア、ハードウェア(製品の一部のユニットで…

作業標準書の作成

製造工程では、一般的に作業の標準として「作業標準書」を作成します。まず、品質の安定した製品を生産する為に5M(人、設備、方法、材料、測定)のバラツキのポイントを一目で把握できる手段としてQC工程表が作成されます。つまり、QC工程表は生産ラインの…

工程不良の削減の仕方

工程不良にもいろいろありますが、1.入荷してくる部品の不良2.途中工程での不良3。出荷時の製品不良 などがあります。 各工程での今までの経験から想定される工程不良率があります。それより、不良率が上がると、対策をしなければなりません。何か不具…

苦情品の解析の仕方

製品苦情は、苦情品として来たり、電話や手紙、メールで来たりします。しかし、原則として、苦情品(製品)で預かるようにしています。実際に問題を起こしている製品を預かり、問題となる現象を確認しないと、お客様のおっしゃることが本当かどうかわからな…

QC工程表の整備

製造工程で品質に係わる計画書として、「QC工程表」というものがあります。「QC工程表」とは、1つの製品の原材料・部品の購入から完成品として出荷されるまでの工程の各段階での、管理内容や管理方法を工程の流れに沿って記載した表です。つまり、製造現場…

品質改善の流れ

品質改善とはなんでしょうか。品質問題を改善することです。 ここで、品質に限らず、業務上の問題とはなんでしょうか。問題とは、ものの本によれば、「問題とは、現状とあるべき姿の差」です。 「B製品の苦情が問題だ!」とは、苦情率が以前のA製品より悪い…

5Sで品質改善②

日本の製造業は、現場でのいろいろな活動が現場力となって、今の実力を保ち、進歩させて来たと思います。 その中でも、いろいろあるのですが、今回は再度、”5S活動”について、お話したいと思います。そして、以前のような品質改善に加えて生産工程改善も絡め…

品質改善のためにはExcelは有用

品質改善のために状況を解析・検討するときに、いろいろな手法やツールを使うわけですが、私や、私の周りの人は、よくExcelを使っていました。 それは、表計算ソフトとして、いろいろなデータ処理やグラフ描画が出来たから、というのが理由であろうと思いま…

工程の品質を数字で判断する

一般的に、製造工程でのバラツキは品質に影響を与えるものです。バラツキが大きいと、品質が悪くなる傾向にあります。 このバラツキを品質管理では標準偏差というもので表します。標準偏差というのは、意味としては、平均値と実際の値との差(偏差)の平均値…

アウトソーシングする製品の品質管理

アウトソーシングする製品の品質管理というのは、品質管理部門からすると、悩ましいものです。というのは、品質管理というのは、文字通り品質を管理することなのですが、管理するためには、管理する範囲を見通せて、コントロールすることが出来て、初めて初…

品質管理部門の新人教育

毎年、春には新人が入社してきたり、他部署から配属されてきたりと、新しく品質管理部門には未経験の人達が入ってきます。私のいた部門では、全社の新人教育(通常、Ⅰヶ月くらいでした)の後に数か月の品質管理部門の新人教育が行われるのが普通でした。 そ…

アウトソーシングを依頼している会社との品質情報交換

アウトソーシングしている会社に設計・製造をお願いしている部品などの品質に関しては、製造工程での問題はなかなか分かりにくいものです。まず、その分野の設計・製造の技術について、あまり知らない。経験もすくない。今、動かしている製造工程についてあ…

アウトソーシングする時の仕様書

企業がアウトソーシングするときに、契約を交わし、詳細は仕様書などで決めると思います。 例えば、製品や部品の製造を依頼する場合に、製品の仕様を決め、入荷時に受け入れる際に、製造側は出荷検査を行い、受け入れる側は、通常、受け入れ検査を行うと思い…

品質改善のためのネタ探し

品質改善に関して検討するときに、色々なネタを頭の中で思い描きます。それは、現場を見に行って検討したり、製品・部品を見たり、触ったりしながら、いろいろ考えるわけです。 問題解決の方法、改善のアイデアを検討するわけですが、結局は、自分の頭の中に…

測定機の導入

測定器に続いて測定機の導入についても述べてみたいと思います。測定器と測定機の差についてですが、 JISでは、測定器は測定を行うための器具装置などを指すとあります。一般的には、ノギスやダイアルゲージなどを指すと思われます。 測定機は複数の機能要素…

測定器の導入

ここで、いろいろな検証(設計検証、設計審査、試作品の検証など)に使われる測定器類ですが、どのようにして導入するのかを考えてみます。 測定器類を入手するルートはいくつかあります。まず、私達がよく利用する「工具屋系商社」から入手するルートです。…

設計の後の品質の確認

設計のあとの品質の確認ですが、製品(通常は量産試作品となる)の確認が中心となります。 勿論、他の設計仕様、設計資料も確認を行います。製造部門の確認も製品(量産試作品)の確認をメインに、作業標準書や手順書類の確認も行われます。 顧客のニーズに…